高弾性とテンション1 ~私自身の用具変更~

                    

テンションラバー特厚の感想

                    

先日、自分の用具を変更しました。

フォアのラバーをブルーファイア特厚(DONIC)からマークVHPS厚(ヤサカ)へ。

(※以下、ブルーファイアをBFと略します。)

 

BFは二枚続けて使用しましたが、一枚目のBFが人生初の特厚ラバーでありました。特厚に替えた直後は、その上回転を生み出す性能に驚いたものです。(どうやらBFは出荷前に補助剤のようなもので加工されているようで、2,3週間たった頃に性能が突然激変しました。その後もきちんと回転がかかりましたのでシートの寿命でないことは分かりましたが、初期の感覚とは全く違ってしまいました。)

テンションラバーの特厚、確かに勝手に回転がかかるし飛んでいくしと圧倒的なパワーを感じました。しかし強いドライブを抑えられないこと、重いこと、自分が台のそばでドライブするのが難しいということから変更することにしました。

 

                    

高弾性への期待と不安

                    

知人の勧めで高弾性、特にマークVに興味があったので、やや現代風になったらしいHPSを使ってみることにしました。高弾性を使用するのは10年ぶりくらいのことです。

 

 期待と不安がありました。

期待したのはドライブしたときの分かりやすさです。よく聞くのが「高弾性は与えたエネルギーの分だけ飛ぶ感じ、テンション系はある程度勝手に飛ぶ感じ」。

攻撃の感覚が貧弱な私にとっては、高弾性の方が攻撃しやすいのではないかと期待していました。

不安だったのはドライブしたときの威力です。ただでさえ感覚が無いのに、オートで回転と速度を出してくれるテンションを手放してまともなドライブが出来るのかと。全然飛んでいかなかったらどうしようという不安がありました。

カットに関しては、まぁ慣れれば何とかなるだろうと思っていました。

 

                    

高弾性を使用してみて

                    

使ってみるとドライブについては期待した以上に良く、不安が払拭されました。

BF特厚と比べれば勝手に飛び出す感じが無く、確かに与えた分だけ飛んでいく感じがします。また、柔らかくて食い込みが良いため回転をかけやすいですし、球持ちが良いと感じます。

 

難しいなと思ったのは力加減です。少し与える力を落とすと飛び方がガクンと変わるので、そこはテンション系より難しいというか、きちんと調整しないといけないと感じます。与えた力に対するテンション系の飛び方が直線や曲線とするなら、高弾性では階段関数のようなイメージです。

なるほどこれは、初心者の練習に適していると言われるのも頷けます。ミスしたときの答え合わせがしやすいのと、テンションのように勝手に飛ばないので、自分できちんとスイングすることを習得することが出来るはずです。

 

意外だったのは不安だった球威です。いい感じで打球出来た時にはBFとそれほど変わらない速度や回転で飛んで行きました。むしろHPSの方が回転がかかっているかもしれません。

これは恐らく私のインパクトが弱いために、テンション特厚の力を引き出せていなかったのでしょう。身の丈に合った用具を使うことが大切ですね^^;

 

予想外のところで困ったのが肝心のカットです。

先述のように力に対しての飛びが階段関数的なので、力加減が一定でなければ飛び方が大きく変わってしまいます。

特に浅くて緩いドライブに対してBFでは優しく振っても飛んでいきましたが、HPSでそれをするとネットを超えない事態が発生しました。

またナックルカットをする際にも、BFではスイングを途中で止めてブロック気味に当てるようにしてカットしていましたが、HPSでそれをするとポトンと落ちてしまいます。

およそすべてのボールに対してきちんと振り切ることが要求されると感じました。

 

知人にカット打ちをしてもらうと、以前よりカットが止まるので打ちやすいとのことでした。確かにこちらから見ても減速する感じがしますし、カットの軌道も綺麗なので大変打ちやすそうにしています。

高島大先生が仰っていた、「右足から左足に重心移動をすると伸びるカットになる」。これを意識して打てば多少は伸びるようでしたが、テンション系でできたような弾んでからスーッと伸びるカットは難しくなったようです。

 

困った点が多いように書きましたが、これらは希望の光でもあります。カットをきちんと確認しながら学び直す機会になりますし、何より攻撃が分かりやすいのが嬉しいです。

お値段が3000円程度なのも大変魅力的です。

重さも5gほど軽くなり、だいぶ振りやすくなりました。

カットの弾み方に慣れつつ、操作する力を高めていきたいです。

 

(最終加筆 ’16/11/10)