かつて数年間練習を共にした戦友の一人と数か月ぶりに練習しました。
ちょうど中学校での練習も予定されていたので、そちらにも同行してもらいました。
こちらの記事には中学校での練習に関してのみ書きます。
※私の練習についてはサブブログへ移転しました。
気になるあの子
何度か記事で触れた、練習をしばらく休んでいた彼女と久々に学校で会いました。
今日はいるかなぁ…と思いながら向かったのでなんだかホッとしてしまいました。
これも以前書いたように思いますが、こちら本位で安心していてはいけませんね。こっそり様子を見続けるつもりです。
「来たね^^b」と一言言葉を交わすことしかできませんでしたが、会えてよかったなと思っています。来週も会えて、もう少しお喋りできたらいいなと思います。
オールを試合形式に変更
結論から言うと、失敗しました。今後はやり方を変える必要があります。
卓球歴の長い二人と練習する際、二人ともサーブからオールがしたいとのことだったのでサーブは全て彼女たちで試合同様カウントしてみました。
狙いは二つです。一つは、カウントすることによって、「この場面でミスは出来ない」といったプレッシャーとともに練習すること、もう一つはシンプルに集中力を引き上げることでした。
今までの私とのオール練習を見てきて、この二人なら大丈夫かなと思ってやってみたのですが、ゲームとなると点差が明確になってしまって二人の精神を追い詰めてしまったようです。一人には1セットを落としてしまいましたが、二人合わせて他のセットは2~4点に抑える結果となってしまったのです。
点差云々ではなく、彼女たちの心理状態からして完全に失敗でした。少なくとも私と彼女たちの練習で同じ方法は今後避けなければなりません。(実力の近い二人でなら近い方法が効果を発揮しそうです。)
練習者自身が上記の二つの狙いを達成するためであれば、相手にカウントすること自体内緒にして声に出さずカウントするのが良いなと思いました。
友人のお話
女子部員全体として
全体練習の終わりに全体に向けてお話しする時間があり、そこで彼が話したことを書き留めます。より詳しい内容は、私たち二人の練習の後のおしゃべりで聞き取りをしましたので後述します。
今日初めて練習を見せてもらいましたが、中学生とは思えないほど皆さん上手で、集中して練習出来ていて驚きました。基礎技術もしっかりしているなという印象を受けました。
一方で、(基礎ができているからこそ)”ズレたボール”に対しても同じように対応しようとしてミスをすることがあるなとも思いました。ボールが違ったら、それぞれ違う打ち方をしないと返せません。いつもと違うボールをどう返すかを考えて練習していくと良いと思います。
カットの二人が私より優れているところ
今回同行してくれた彼は私のことをよく知っている人物なので、私と私の直弟子を比較してもらうなら彼だとかねてから思っていました。
[Aさん]
フォアツッツキは、より深く、常に低く、回転量も安定して多い。この技術は私(筆者)の上を行っている。
少し注意を払わないとミスしかねないような圧力を持ったツッツキになっているのはGood。
全体の練習が終わった後、私と彼とAさんの三人で少しお喋りし、彼の口から伝えてもらいました。第三者から言われることで、「あぁこの部分はコーチより優れているんだな」と確信が持てると思ってこのようにしました。
Aさんについては比較し整理する時間が用意できたので、上記のように明確に見つけてもらうことができました。
Bさんについてはそのような時間が確保できず、はっきりしたものを見つけられないままお喋りする展開となってしまいました。彼が絞り出してくれたのは、高い打点でカットができているということでした。確かに打点が高ければそれすなわち打点が前になっているので、相手に準備時間を与えない効果はあります。しかし現状ではやむをえずそういうカットになってしまっていて、長所と言うより弱点と言えます。
予定が合えば三月にまた同行してくれる約束を取り付けたので、次の機会があればじっくり観察・整理してもらってからBさんと三人でおしゃべりするようにするつもりです。
練習後のお喋り
午後には場所を変えて友人と三時間みっちり練習。傷んだ筋肉を修復するため、両者完全な一致を見て焼肉屋へ。
ここでもらった意見や二人でやり取りして得た結論などを整理しておきます。
女子部員全体として①
基礎が固まっていて動きがブレないため、「これは入るな」というボールに対しては形が崩れないのでほぼ入ってくるというのは良い。
一方で、(基礎ができているからこそ)”ズレたボール”に対しても同じ立ち位置で対応しようとし、腕だけが前に出てミスが出る。
新しい打ち方を身に付けるというよりも、基礎技術の対応可能範囲を拡げ、ズレたボールに対応できるようにしていく。
[練習方法]
練習者と練習相手の技術を同時に上げるならサーブとレシーブのコースは限定する。相手側がコース・長さ・高さ・回転をズラしてレシーブし、それを打つ練習が良い。ただしこの方法は相手側にも負荷がかかるため、難しいかもしれない。
練習者だけを考えるなら、練習者が普段より台中央寄りに立つようにし、相手は普段通りのボールでレシーブする。こうすれば相手への負荷は小さいまま、身体の左へズレたボールを打つ練習ができる。
可能であれば足も左へ動いた方が良いが、実際の試合では正面ではなく左側で打たざるを得ない場面もあるため、腕を左に動かして打つ練習をしておくのは効果的。ただし打球点の前後はズレないよう、きちんと待って身体に引き付けて打つようにする。
左右ズレても前後はズラさない!
整ったボールに強いけれどそこから外れたボールには弱いとは前々から思っていて、それを伝えたことはありましたが、少し違った視点からアドバイスを貰いました。
男子ですと中学生でもボールに合わせて打ち方を自然と変える場合が多いように思いますが、女子は基本から逸脱するのを避ける傾向があると思います。
具体的な練習方法を考えてもらったので、これは次回、生徒たちに提案しようと思います。
女子部員全体として②
パターン練習をするのはいいのだけれど、少し複雑すぎる印象を受けた。
練習者側がいろいろなボールを打つのはそのままで、相手側へ向かってのボールのコースは限定した方が良い。
(例:バックに集めるからバックバックフォア…など)
これは推測だけれど、もしかしたら来校者に気を遣って複雑になっているかもしれない。つまり、ワンコースに集めたら練習相手の大人にとってつまらないのでは…などと配慮してしまっている可能性がある。
前半の話については、私のミスでもあります。パターン練習とシステム練習を混同してしまって、パターン練習を多めに提案してしまっていました。これは修正をかけなければいけません。良い意味で単調な練習、3~5球セットで繰り返せるようなシステム練習を提案する必要があります。
後半については、確かにその可能性もあるなと思いました。
もしかすると私とオール練習ばかりする数名も、私が満足できるよう慮っているのかもしれません。もしそうなら、気持ちはよく分かります。私も大学の部活で数段上のレベルと練習する時、そういう配慮をしたくなることがありました。しかしこれらは少し状況が違っています。私のケースでは互いが練習者でしたが、中学生のケースでは我々は練習相手だからです。
"来てくれている"とは言っても練習相手をすること前提で大人たちは来ていますから、そういう遠慮/配慮はしなくていいということは伝えないといけません。
女子部員全体として③
全体に使える練習法二つの提案です。
[本数ではなく時間]
「○○往復ラリーを続ける」という練習はいろいろな場所でよく行われるけれど、本数ではなく時間を決めて続けるように目標を設定した方が良い。
つまり、「○○分間、ラリーし続ける」という練習をする。
これの良いところは、数を数える必要が無いため打つことに集中できるという点。回数を意識してラリーの質が下がることも避けられる。そうなれば打球回数も増える。
[N字ラリー]
ロングボールのラリーをし、片方がストレート、もう一方がクロスに返球し続ける。(これはメジャーな練習ですね。)
規定のコースから外れたらオール対オールに。
カット主戦型全体として
1年生も含めたカット型の3人全員と打ってもらうことができました。それぞれにアドバイスもしてくれたようですが、まずは共通する改善点から。
[裏ソフトと粒高は違うよ]
フォアは安定しているが、バックはツッツキもカットも不安がある。
フォアクロスの練習が多かったのは一因だろうが、フォアが安定しているばかりにフォアの感覚をバックに転用している可能性もある。
全く別の打ち方だということを再度認識させ、別の打ち方に変えていく必要がある。一般的な表現では「粒を倒す」、私の感覚では「ボコボコボコ…と粒にボールをぶつける」感覚を身に付けさせる。
なんにしても、自分なりの粒の扱い方が見つかるようにしたい。
[台との距離感がずっと同じ]
ツッツキも緩いボールへのカットも強打へのカットも、大体同じ台からの距離で打球している。もっと後ろでカットをする感覚を身に付けるさせるべき。まずは多球で、普段よりぐっと遠くでカットさせる。(特にAさん)
下がりすぎるとツッツキに対応できないと思っているからかもしれないが、カットが深ければツッツキは伸びてくるから間に合う。2バウンドするストップをしてくる人もそういないだろう、いたとしたらそれはもはや太刀打ちできないレベルのはず。
身長も一因かもしれないが、さすがに球威を殺しきれなくて弾けてしまっている。もう少し距離は取って、打球点は高くても台と同じくらいにしたい。
[カットの際の身体の捻り、足の位置]
上半身が台と並行のままカットしていることが多い。特にバックは身体を捻らないと(=左半身を引く=右肘を左の方へ持っていく=右の腰を前に出す)空間を確保できないため、カットできる範囲が狭くなる。バックツッツキ・バックカットの練習を増やし、カットにおいては捻りを習得させないといけない。Aさんはバックサーブもするが、その時は身体をちゃんと捻ることができている。そのイメージをうまく流用したい。
同時に平行足も修正していかなければいけない。これも特にバック。左足は右足より後ろへ。
攻撃型のCさん
ドライブして振り切ったときに、ラケットが額の前に来るように振り切ると良い。その際、面は少し寝た格好になるはず。
また、フリーハンドを意識させた方が良い。具体的には左のワキを空けるようにさせる。こうすると自然と右のワキも開いて肩が動くようになる。身体は不思議なもので、片方のワキを締める(この漢字?)ともう一方も締まってしまう。
肩が回るようになれば、ボールは自然とパワフルになるはず。
(おわり)