左カット

カット型になりたいという左利きの一年生のため、考えてみます。

 

2017年度現在、関西学院大に在籍している池上晴美選手が左利きのカット型。日本女子ではこのくらいか…。

 

1:18~、1:59~

 

0:38~

 

 

0:48~

 

たったこれだけだが仕方ない…。ここに映っている戦術パターンを参考にしつつ、一緒に作り上げていくほかない。

池上選手はフォアハンドサービスもバックハンドサービスも使うようで、どちらも右利きのフォアサイドに出すことが多い。個人的に心配していたバックサイドへのカーブドライブは、右利きのバックへツッツキを集めることで無視できる。バックハンドドライブがクロスに繋がれるとスマッシュしに行っている。

 

私の大学時代の先輩にも、男子で左利きのカット型がいらした。バックは粒高、何だったかな…。カットのスイングから想像するにフェイントロング系、軌道や伸びからⅡではなくⅢのような気がする。バックサイドからのフォアハンドサービスを多用し、積極的に三球目攻撃を仕掛けていた印象が。そこまでは通常の左ドライブ主戦と同じような動きだったはず。三球目が仕掛けられないかブロックされた場合にカットに持ち込んでいたと思う。

 

右利きの攻撃型と対戦した時に、守備範囲の狭いバック側にドライブが集まるから不利だ不利だと(ネット上では)言われているようだが本当か。それはこちらのコース取りや配球である程度操作できるはずで、実際池上選手もそうしている。それに、バックサイドにドライブが集まるならそれを利用して粒でブチ切ったり表で切る切らないの変化を付けにいくこともできる。かえって、誘い込んで罠に掛けやすいとも言えるのではないか。数が少なくレベルの高い選手がいないから、デメリットばかりに目が行っているのではないか。

左利きがカット型になった時のメリットを考えよう。まずはサービスからフォアハンドの強さ。左利き全般に当てはまるがこれを活かさない手はない。3,5球目まで台上~前陣でもみ合ってからカットに持ち込む展開を作りやすいはず。

バックからストレートにスッとカットを送れば、右利きがバックハンドで打つにしろフォアで回り込むにしろクロスに打つ可能性が高い。それをフォアで狙っていければチャンスがある。右利きに比べて攻撃ありきの戦術パターンが多くなりそうだが、カット型になることが絶対にマイナスばかりとは限らない。そもそも母数が少ないのだから、本当のところを知っている人がいたとしてネット上にいるとは思えない。

Dさんの場合、卓球選手として生計を立てることはないだろう。であれば、いくらかの勝敗数の差よりも本人の充実感を優先すべきだと思う。本人がチャレンジしてみて無理だと思えば異質攻撃型に戻ればいい。けれど、それでもやっぱりカットがいい!と思うなら、その気持ちを後押しすべきと考えている。

 

 

(おわり)