卓球と初心者指導(仮)

中学校の卓球部における指導について、主に考えていきます。

会場で下味を付ける

先日、県新人が二日間に渡り開催されました。この期間で私がベンチ入りしていない時間を利用し、数名ずつと一緒に試合を観戦しながら試合全体の流れやプレースタイルの大枠についてなどをお話ししました。

これは、今の三年生にはできなかった新たな試みです。今回はこの試みの中で伝えたこと、印象に残ったことをまとめます。

  

 

試合/プレースタイルに関する大枠

[試合]

  • 試合が始まる前に相手の戦型や利き手、用具が分かっているなら、簡単な作戦や方針を決めてから試合に臨むこと。自分一人でもいいし、ベンチや観客席の友達と相談してもいい。
  • タオリングには流れを切る効果があること。特に相手の得点が続いている時には積極的にタオルを取ること。
  • 1セット目では点を取ることも大切だけれど、相手を調べることを最優先にすること。どのサービスが効くか、相手のサービスに対するレシーブは出来るか、相手の得意・苦手はどこにあるかを探りながら1ゲームを進めること。

 

[カット型]

  • カット型は相手に打たせることが前提なので、攻撃型に比べると作戦が立てやすいこと。
  • 経験者は上回転系のラリーに非常に強いがカット打ちにはそれほど慣れていないので、彼らの練習量の多くをなかったことにして対戦出来ること。
  • 1セット目に意識すべきは3つ。①まずは相手がミスしてくれるボールを探す。相手のミスが期待できない場合は、安全にカットに持ち込める場所・一発強打を食らわないボールを探す。②相手の強打を受けるまでは見えない強打に怯えて下がり過ぎないようにする。③相手の一番の強打をカットするための距離を探す。
  • 相手に強打されて失点しても気にしないこと。強打をされてから、強打を避けるように工夫したら良い。それよりも、自分の手の届くところに来たそれほど速くないボールに対してミスをしないことの方が大切。

 

[左利き]

  •  右利きのフォアサイドに逃げていくサービスとバックへのロングサービスだけでも十分戦えること。
  • サービスを出した後、コートの4/3をフォアハンドでカバーする選手が多いこと。
  • バックを使わせられると不利な展開になる左利きが多いこと。

 

[右S裏裏]

  • 台からギリギリ出ない長さのサービスが、三球目攻撃を助けてくれること。
  • 対左利きでは、左利き身体の右側で一度バックを使わせること。一発目にフォアサイドやフォアミドルに送るとそれを待たれることがあること。
  • 下回転に対して打つ時、まずは威力を求めずきちんと持ち上げて入れること。それが出来るだけで失点が減り得点が増えること。

 

[右S裏表/右S表裏]

  • 両ハンドでラリーをしているだけでも変化が付くので相手にとっては嫌なこと。
  • 裏でツッツキを切って相手に持ち上げさせれば表ソフトを活かせること。

 

2,3年生へのセット間でのアドバイスではここに挙げたようなことも多かったのですが、「こんなことは事前に仕込んでおくべきだよな…」というレベルの内容ばかりです。試合になってから言っているようでは遅いので、1年生にはこういう機会を利用して下味を付けていくことにしました。事前に仕込んでおくことで、試合でただ打つだけになることを避けることが出来ますし、もう少し先の話をセット間にすることが出来ます。それに、せっかく朝早く起きて遠くの会場へ来るのに、ただ応援させるだけではしょうもないと思います。どの学校の先生も応援ばかりさせたがりますが、声出して拍手なんて赤の他人でもできるんですがね…。

 

カット以外についてはまだまだ貧弱なので、レッスンプロとのお喋りで学んだり二年生のエースAさんと一緒に試合を観戦して勉強中です。裏裏の試合のことは彼女の方が分かっていますので。そのお話はまた別に記録するかもしれません。

 

観客席での距離感

一緒に試合を観戦すると言っても女子生徒ですから、彼らが私と1つ席を空けて座れるように場所を選んでいました。例えば2名の生徒と一緒に観る場合、私が通路側から4つ目の席に座る…といった具合です。

この状況での反応が、数名ずつ下記のように分かれました。

  1. 逡巡せず1つ空けて座る
  2. 少し迷いながら1つ空ける or 0.5席分空けるような中間択を採る
  3. 躊躇せず私のすぐ隣に座る

1群を構成するのは”女の子女の子”しているタイプや口数が少なく私との会話が少ない人たち。3群は兄がいる人、私との会話量が多い人。2群は比較的私と話すけれど、1群よりの人たち…なのかな?

 

一番最初に左利き2人を連れて観戦に行きましたが、通路から4つ目の席に私が座った時点ではまさか隣に座るとは思いませんでした。スッと隣に座ったのを見て、「あぁなるほど、こういうこともあるのか」と気付きました。彼女には高校生以上のお兄さんが2人います。そういう背景により、年上の男性に抵抗が無いのかな…?

その後も右利きの攻撃型、カット型…など戦型別に観戦し、同様に1席空けられるように座ったところ、上記のような結果を得ました。

 

別に、席を1つ空けようが空けまいが彼らへの対応は変わらないですし、女子なら1つ空けたくなるのは自然と思います。むしろ躊躇なく隣に座れる生徒がいることに驚きました。単に、思いがけず生徒それぞれの性格や私との心の距離感が見えたかな、と興味深く見ていた、というお話です。

ただしこの結果は参考にして、1群の生徒たちには心の距離感をいくらか縮められるよう・信頼してもらえるよう努め、3群の生徒たちには距離感を測り間違えないよう気を付けたいと考えています。