成長さえ実感できれば

中学スタートの子供たちの満足度をどう上げていくか。

勝ちたいあまりに自分を精神的に追い詰めてしまう選手をどう支えるか。

高校進学を機に卓球をやめてしまう人たちをどうやって減らすか。

 

 

「成長さえ実感できれば、努力は続けられる」

これは、プロゲーマー 梅原大吾さんの言葉をまとめたものです。

正確には、

成長さえ実感できれば、人間というのは飽きない。飽きないから、前向きに努力をする。当然上達していって、成果は出ると。僕はこの繰り返しなんですね、格闘ゲームに関しては。

とのこと。

 

この「成長」を勝ち負けだけに見ようとすると、これは難しいですね。梅原さんの場合は結果が伴わないと”いけない”わけですが、中学生の彼らにとってはそうではありません。技術・戦術・メンタル、どこかに何かしら進歩があればそれは大きな成果です。

 

女子の場合、高校でも卓球を続けるのは私の見ている範囲では1割を切っています。これを何とか上げていきたいという思いがあります。

中学のうちに、自身の成長をどれだけ実感させるか。そして自分で成長に気付けるようにさせるか。そういうことを続けていけば、中3の夏で一旦区切れがついても、自分の伸びしろを認識して続ける選択をする人が増えるのではないかと考えています。

 

こういう考え方を仕込んでおくことは、試合の結果にも繋がります。勝敗以外のところにも満足感を感じられれば、勝敗へのこだわりによる過緊張を避けられるからです。

まるで負けたら世界が終わったような顔をする子供たちがいます。それは彼らの中での評価点が勝敗だけだからです。「そうじゃないんだよ、あなたの成長が素晴らしいんだよ」というのはじっくりと仕込んでいかないといけません。ある種洗脳かもしれません。でもそれで満足度が上がって本人が幸せになるならそれでいい。嘘でもなければ誰も傷つかないんだし。

 

 

「知らないことを知ることも、成長」

梅原さんは上記のような発言もされています。

私が勝手にまとめると、

初心者の頃はどんどん成長するが、やればやっただけ成長スピードは遅くなる。なぜならやり尽してしまうから。そうなるとどこを成長させたらよいか分からなくなる。それを避けるためにしたことは二つ。メモを取ることと、何かを変えること。

「今日はこんな発見があったな」、「今日はこれができるようになったな」ということをメモする。こうすることで、例えば次の日に自分の成長を確認できて「あぁ、昨日はこういう成長があった、こういう発見があったな。じゃあ昨日の俺は一昨日の俺より強いな、今日の俺はきっと昨日の俺より強いな。」と思えるから、よし今日もゲームセンターに行こうと思える。

 

しかしこれだけでは難しい。「どんなに贔屓目に見ても今日は成長が無かったな…という日があるかもしれない。」だから成長を実感しやすくするために、意識的に変化をするようにした。

10の内1だけ変化させてみると、今まで気づかなかったことに気付ける。新しい発見がある。これは僕の中では”成長”。…

 

「成長」そのものの枠を広げて中学生たちに伝えるのも大切と思いました。

 

 

 

(おわり)