秘密練習の方針

中学生たちの練習、通称「秘密練習」について考え直すタイミングに来ています。

 

 

 

 

そもそも何を目指したか

秘密練習の始まりは、小学生スタートの選手がカット型への転向を指示されたことからでした。

中学スタートの選手よりは卓球ができるのに、一時的とはいえ転向する過程で勝ちが減るのは明らかです。勝てなくなるのは辛かろう、学校の練習だけではカット型と呼べるところまで至れないだろうという思いから、マンツーマンでの練習がスタートしました。

 

私は技術を教えて終わりではなく、その使い道や試合の組み立てまで踏み込んだ指導をしたいという思いがありました。つまり、ちゃんと試合が作れるようになるところまで一緒に行きたいと。これは私の大学時代がただの技術練習で終わってしまったことが影響しています。

 

ある時監督から、「◎◎は技術は上手くなったが試合の仕方はまだまだやなぁ」と冗談気味に言われましたが、今思えばその言葉は核心を突いていたことが分かります。

そもそも私の技術レベルが戦術どうこうというところまで至っていなかったこともありますが、その技術はこう使うんだよ、こう出したらこう返ってくるからこう待つんだよ、といった技術の先を教わる機会はありませんでした。

というより、知識があるカット型は先輩に何人もいたのですけれど、私がそこまで尋ねるレベルに至っていなかったと。カットを入れることしか頭になかったですからね。そりゃ試合で勝てるようになりませんわな。今なら自分でいろいろと、技術の先を質問できるはず。今の頭と技術を持って、大学1年に戻りたい…;;

 

 

そういった経緯があり、私は技術の先にまで興味を示しそうな人間を選んで声を掛けて、参加人数が増えすぎないように注意していました。

 

 

 

6人が限界

今年度になって別の中学校に移り、2年生全体のレベルを上げることが急務となりました。そこで、2年生9人のうち外部でレッスンを受けている2人を除いた7人を対象に、秘密練習へ誘うことにしました。この中から参加するのは2,3人だろうと思っていましたが、初めの数回では最大で6人の参加となりました。前の学校と合わせて8人を超える参加をみることもあり、これは…手が回らないぞ…と困っておりました。

 

一方で、6人全員が継続的には参加しないだろうという予測もありました。何人かは一瞬強い風が吹いただけで、残るのは2,3人だろうなと。

 

秘密練習に誘ってから2か月ほど経つでしょうか、やはり継続的に来ているのは3人となりました。もう1人は参加したい気持ちがあるのですが、勉強をしないといけないので行かせてもらえないという状況のようです。(個人的には、そのおうちの方針は正しいと思っていて肯定的に捉えています。本来は勉強に余裕のある人が部活にプラスして練習すればいいと。)

 

以前の中学校からの参加は、2年生のみで多くても3人。そちらの学校で当初声を掛けたのは5,6名でしたが、ケガや習い事等の事情でフェードアウトしていきました。ケガをしたと聞いたうちの1人は継続的に来ていたので、治れば戻ってくるのかな…?習い事については、「私はコレだ!」というものがあるなら卓球よりそちらを優先した方が自分のためだと全体に繰り返し言ってきたので、確かチアダンスを本格的にやっている彼女はあるべき状況に戻ったかなといったところ。

そう、勉強の他に打ち込むことが無くて、卓球そこそこおもしろいじゃん?と思った人だけが秘密練習で頑張れば良いと。

 

 

 

3+3で6人、これが私1人で見られる限界で、人数が多かった時期には風呂敷を広げすぎた、失敗したなと考えることもありました。

何より今年度からの学校の選手は基礎技術レベルが低く、ワンコースでも正確にボールを送れない状態で目を離すと練習が成立しなくなるという問題もありました。それでも段々と、練習したことならできるようになってきて、それを組み合わせればどうにか練習の形になるようになってきました。私の話もより真剣に聞いてくれるようになって効率も上がり、フェードアウトで人数も減って、なんとかやっていけるかな…と。

 

 

 

人を選ぶ

今の1年生の代では、以前の学校でもそうしたように声を掛ける人を選んでいます。

今の2年生と違って、現1年生は入部した時から関与することが出来ていますから、皆一通りの打法は身に付けられるでしょう。ですからその中で、さらにその先に興味がある人、もっと濃い練習をしたいという人を選別して声を掛けようと。

 

さしあたって15人いる中の1人だけ明らかに目つきが違ったので声を掛けました。すると彼女がもう一人誘いたいと言ってきたので、うーん…と内心唸りつつ「あなたから見てやる気がある人ならいいよ」と彼女を信じてみました。

以降その2人は毎回参加しており、卓球を楽しいと思ってはいるようです。私のことも、危険ではないと見なしてくれたのかな。

 

 

 

人を選ぶというと何だか傲慢な感じが致しますが、15人全員を引き上げることなんてできないと考えています。それはもはや人間の手に負える領域ではなく、神様でもないとムリですね。だからやる気のある人間だけを選ばないと不公平です。全員に均等に機会を与えるのは、平等だけれど不公平。

 

 

 

「秘密練習」の由来

最後に、こぼれ話をひとつ致します。

 

参加している選手たちは、秘密練習の本当の由来を知りません。

参加者初代の3人やそのお母さん方が、顧問に練習の存在を知らせたくないということだったので、その意を汲んで顧問には内密にしておりました。だから秘密練習なのだと、初代の彼らはきっと思っているでしょう。でも、由来は他にありまして。

 

これまた私の大学時代のお話ですが、私のカットがグッと上達する期間が何度かに分けてありまして。その度に監督から、「◎◎良くなっとるやん^^これは秘密練習をしとるな~?」と褒められて(おちょくられて?)いたんですね。私は卓球で褒められたことってほとんど無いので、それはそれは嬉しかったんですね。控えめに言ってだいぶ癖のある人物でしたが、私は褒められることが多かったので割と好きで、そういう名台詞を監督の表情と共にはっきりと思い出すことが出来るんですね。

 

実際には部活以外で練習をしていたということはありませんでしたが、確かにやたらと伸びる時期があるのは感じていました。私が思うに監督の言う秘密練習の正体は、Joo se hyukの動画を観ながらのイメージトレーニングではではないかなと。

参加してくれた選手が、部活外でプラスαの練習をしたことでグッと伸びますように…そういう思いを込めて、私のレッスンモドキを「秘密練習」と名付けたんですね。

 

 

 

(おわり)