ボールを軽く感じられる

フォアハンドの改良を始めてから1週間ほど経ちまして、希望の光が見えてきました。

これは…早いぞっ!

 

 

正解の感覚が見える

ツッツキでは正しい当て方のイメージが一向に掴めず苦しみましたが、ドライブでは正しい当て方をした時の納得感がすぐに表れました。

明らかに力が伝わっている感覚があり、打球感はクリアで高い打球音がします。なにより、今まで自分が打ったことのないようなボールが出る、今まで入らなかったものが入る。これは恐れていたほど時間がかからない予感。1年、長くても数年かければ十分実戦で使えるレベルになるのが見えます。

足の運び方、感覚の再現を覚えて、打てる幅を増やしていけばこれは数段レベルアップできそうです。

 

練習の初期段階で目指したのは、「ボールを軽く感じられること」。今まではテイクバックを大きく取って、下から引き上げるようなスイングのドライブばかりでした。大きいテイクバックにより力みが出て、強く強く当てようとするから身体も固まってボールが重く感じられていました。

今回の練習では、高い打球点でボールをラバーで捕まえて(=くっつけて)から振り切れると、ボールは実際の3g相当まで軽く感じることが出来ました。この軽さも今までにない感覚で、なるほどこれがドライブのタネなんだなと。

 

レッスンプロの兄さんにマンツーで教えてもらうとまぁ早いこと…。

コーチ業で生計を立ててる人間はすげぇなぁと感動いたしました。

 

 

練習の手順

練習1回目では、多球でフォアサイドから下回転打ち。フォアサイドから打つのは、サービスの回転でレシーブをそこに誘導するから。
テイクバックを取らずに、力は入れずに、バウンドの頂点を「上から」さわって掛ける。

401はただでさえ上に上がるのでボールの上を触るようにドライブをかけて、下から引き上げる癖を取り除く。


かなりボールが軽く感じられて、力を入れなくてもボールが落ちない。この感覚は恐らく正しく当たっている証拠。

割りと感じがいいな、このまま多球をたくさんやるのかな…?と思っていると、多球を1カゴ終えたところで1球練習に。
同じようにバック奥にバックハンドサービスで横下を出して、フォアサイドからツッツキ打ち。
ここでも威力は求めない・力を入れないで、できるだけ多球と同じように。
クロスのみ、ストレートのみ、どちらかの3パターンを行う。

テイクバックがなく力まないことで、相手の反応を見るにコースは読みづらくなっているらしいです。また、3球目に力みがないと次球に対するカットもそれ以降の足の動きも無駄な力が入らず滑らかになりました。ラリーに余裕が生まれる実感がありました。


第1回の改造はここまで。

 

 

第2回は上回転に対して。

バッククロスでドライブを送球してもらい、計2回カットしたら高めのループドライブに対して回り込んでスマッシュ。ポイントは以下の3点。

  1. ボールより高いところにラケットを置くこと
  2. 躊躇せず早めに回り込みを開始すること
  3. 正しい位置に動いてからボールをとらえて大きく前に踏み出すこと

 

コーチが打ちやすいボールを送球しているのが大きいですが、1・3を実行できれば腕を振ろうとしなくても自然とボールの威力が出ることが分かりました。スイングするというより、その場に動いてそこから踏み出す勢いで腕が自然と振れてボールが走るイメージ。

逆に腕を振ったなぁと感じた時はボールが入っていないか、入ってもスピードが遅いかのどちらかが生じていました。

ラケットが低い位置にあるとボールを上から打ち降ろせないのでオーバーしやすいしスピードも出ません。正しい位置に動き切れていないとそこから腕で合わせに行くため腕を振った感覚が強く残り、またボールとラケットが衝突するためボールを掴まえれずにオーバーやネットが発生するのだと思います。

自分が思っていたよりだいぶ高いところに置くんだなぁと感じます。「こんな高いところに置いて大丈夫かな…何だか心地も悪いなぁ」と思うような高さに置くと、いいボールが出ました。それが何となく自分の心地よい高さに置いてしまうとくっつきすぎてオーバー。この高さを自然に感じられるまで、繰り返し繰り返し練習するしかないですね。

 

こんなことを、練習しながら、あるいは休憩中に考えながらやっております。

ただアドバイスを聞いて打つだけではなくて、自分でポイントを探しながら、またアドバイスの意味を考え検証しながら練習しているのは、我ながら褒めてあげたいところです。えらいぞ~^^!

こういう風にやれるから、強くなりたいというのが伝わるから、コーチの兄さんも私のことをかわいがって?くれるのかもしれません。

 

 

対ドライブのスマッシュを2,3カゴ分終えたら、次はカットからのツッツキ打ちへ。

先ほどと違って1回カットしたらすぐに回り込んでツッツキに対してドライブ。

(なぜこちらは2回カットではなく1回なのかは分かりません。尋ねてもいないし、練習の後に考えてみても見当が付きません。…と書きながら考えて、ひとつ。

2回カットするということは相手が2連続で上回転を送ってきているわけだから、次もドライブである可能性があり、それを狙い打ちすることを想定している。一方でカットを1回した後は相手がすぐにツッツキをしてくる可能性が2連ドライブの後より高く、それを狙うことを想定している。

うーん、どうでしょう。まぁそんな細かいところは別にいいか。)

 

これもラケットは高いところ、台より高いところからスイングを開始する。先のスマッシュ練習と同じような高さに置いておくこと。そうすれば相手がドライブでもツッツキでも打っていくことが出来て実践的。下に引かなくても、きちんとくっつけて打てば落ちない。

オーバーしないように、球速はコントロールすること。

 

ポイントはスマッシュ時の3点に

4.スイングは当ててから大きく

が加わります。

 

大きく前に踏み出しながら当ててから大きいスイングを習慣にしておけば、やや短いツッツキや止まるツッツキも持っていくことができます。また、当ててから大きくスイングするとボールは深くなるので相手を防戦に追い込むことができます。将来的には、大きく踏み込んだ左足で床を蹴って戻れるように。

今の段階では次球は気にせず、思い切って大きく踏み込むこと。

実戦ではスイングが小さくなりがちなので、練習でのスイングは過剰なくらい大きくしておくように。

 

 

第3回目の練習でも、上記2パターンの多球を繰り返しました。

毎回の練習の最初にペン表のコーチと引き合いをする時間があるのですが、3回目の練習で「ボールが落ちない」という変化が表れました。

中陣から表でスマッシュしてくるのでいつも落ちることを気にして引き上げスイングになりがちでしたが、3回目でいつも通り振るとオーバーを連発。「あれれ?」と思いながら前に振るスイングにするとスピードは以前より当然出ながらちゃんと入りまして。

「なんだかボールが落ちないです」と言う私に「ちゃんとつかまってるんだろうね」とのお返事が。こういう成長を実感できる瞬間が、卓球を続ける醍醐味の一つですね。

 

 

本来であれば中学生の頃にクリアしていたかった段階ですが、私が教えている中学生たちにそっくりそのままポイントを伝えられるという点では良かったのかなと。

実際に自分が教わって考えて悩んで見つかったものを伝えられるなら、これだけ良くない癖が染みついた私がチェンジできたなら、出来ない人たちも出来るようにさせることができるだろうと。

実際、力む癖が付いた2年生が数回の多球練習を経て、段々とボールを軽く感じることが出来るようになってきました。うーん、いいぞぉ!

「ボクも同じような練習をやってるんだよ~」なんて言いながら、段々とボールが走り出す様を見るのは自分のことのように嬉しいですね。

 

 

とにかく私は実戦で使えるように、じっくりと繰り返し練習していきます。

いつか、恵まれた環境でスタートした”卓球富豪”たちをギャフンと言わせてやるのだ!

 

 

(おわり)