【第2回】中学生の部活 最初の用具選び ver.2024

中学校の部活動で卓球に初めて触れる選手を想定し、できる限り自分で触れたことがあるものを中心にオススメを選びます。これまでは女子選手を想定していましたが、男子選手も同様の用具で始めて問題ないと思います。

最初から粒高を貼ったり、カット型として育てていく道もあります。しかしながら私個人としては、最初は皆一様にシェーク裏裏で始めるのが良いと考えています。その理由は別記事にて考察するとしまして、今回は中学生が最初に使うシェーク裏裏の用具としておすすめのものを提案します。

ご不明点ありましたらコメントにてお尋ねください。

 

※本記事は、下記の記事を元に加筆修正を加え、特に重要な部分を残したものになります。

 

用具の金額

初中級者にとっては、ラケットとラバーは高ければ高いほど良い、というものではありません。基本的に、価格が高いほど上級者向けであることが多く、初級者にとっては扱いづらいものとなります。

ですので最初の用具として、ラケットは定価5000~10000円、ラバーは定価4000~5000円くらいのものが良いでしょう。

なおラケット・ラバーいずれも、最安価なものは弾みや回転性能が低すぎて、卓球競技としての上達には適さないと考えています。(体育の授業や遊びで使うくらいなら良いかも)

 

ラケット

私がオススメするのは、

  • オールラウンドエボリューション(STIGA)
  • SWAT(VICTAS)

の2つ。

今まではオールラウンドエボリューションをオススメしていましたが、今はSWATの方が良いと思っています。

 

最初のラケットを選ぶ際に、私が重視するポイントは以下の通りです。

  • 木材ラケットである。
  • 球持ちが良く、弾みも丁度良いこと。
  • ある程度売れていて評判が良いこと。

以上の条件を満たすものの中で、私が長く触ったのが今回挙げた2つです。

 

[球持ちが良く、弾みも丁度良いこと]

球持ちが良いとは、打った時に一瞬ボールがラバーに食い込んで「くっつく」とか「つかむ」ような感覚があることを指します。回転を掛ける感覚をつかみやすいだけでなく、試合で重要なレシーブやツッツキで思ったように打球しやすくなります。

弾みは打球した時のボールのスピードや飛距離を指します。あまりに弾まないラケットでは力んで打つ癖がついてしまうので、それなりの弾みが必要です。一方で、弾みが強すぎるとボールが台におさまらないのでこれも避けます。

これらを考えると、特殊素材入りのラケットは避けて木材の中で考えることになります。(特殊素材入りは一般に、木材のみのラケットより弾むことが多いです。)また、木材のみのラケットの方が価格が抑えられています。

 

グリップは個々人で握りやすいものを選べばいいのですが、まずはFL(フレアグリップ)を選んでおけば良いでしょう。

 

今回挙げた2つのラケットは、裏裏から、回転系のバック表やバック粒高の選手まで使うことができます。都道府県のレベルにもよりますが、中学校の県大会に出場するくらいのレベルまではオールラウンドエボリューションのままでも十分やっていけます(もちろん途中でラケットを変えて威力を出していくことも良いです)。SWATは社会人選手権で優勝した実績まであるので、ラバーをレベルアップしていけば高校生になっても使い続けることが可能でしょう。

ただし、カット型へ移行する場合はラケットの変更が必須となります。

 

[ある程度売れていて評判が良いもの]

販売数が多いということは多くの人たちから一定の評価を受けている、つまり性能が多くの人にとって良いことの証明です。大きく外すリスクがないことが、最初のラケット選びでは重要です。

また、そうしたラケットは中古でも需要があるものが多く、ラケット変更や部活からの引退で不要になった際に現金化しやすいというメリットもあります。

 

ラバー

最初のラバーは両面ともに、ライガン(ヤサカ)中厚をオススメしています。技術レベルが上がると共にラバーの厚さや種類も変えていきますが、それについては別記事で考えます。

 

中学生が最初のラバーを選ぶ際に、私が重視するポイントは以下の通りです。

  • 球持ちが良く、弾みも丁度良いこと。
  • スポンジ硬度が40°~45°(ドイツ硬度)であること
  • 中厚(1.8mm)や厚(2.0mm)の厚さがあること。

 

[球持ちが良く、弾みも丁度良いこと]

[スポンジ硬度が40°~45°(ドイツ硬度)であること]

どちらも、ボールをコートに入れやすいということに繋がります。

球持ちや弾みはラケットと同様ですね。

スポンジ硬度は球持ちや弾みに関わる要素です。硬いラバーはその良さを引き出すためにスイングの速さが必要なので、初級者のうちは比較的柔らかいラバーを使う方が技術の上達が速いです。

 

[中厚や厚の厚さがあること]

ラバーの厚さについては、特厚以上の厚さは避けます。重くなってしまうことと、何より打球する際の力加減を覚えづらいためです。

メーカーによって中や厚にあたる厚さが異なります。ヤサカのラバーで言えば、中厚が1.8mm、厚が2.0mmです。ですので1.8~2.0mm辺りの厚さであれば良いでしょう。

 

コントロールが良いということで中にあたる厚さを勧める記事は多いですが、仮に中厚が無くて中1.5mmか厚2.0mmから選ぶとしたら私は2.0mmを勧めます。現行のプラスチックボールに対しては、ラバーのクッション性能がよりあった方が打ちやすいと感じるためです。

 

シューズ

学校の体育館シューズで練習している生徒さんもいるかと思いますが、安価なもので良いので卓球専用のシューズを購入していただく方が良いです。シューズの軽さ、滑りづらさなど、体育館シューズとは性能が大きく違います。

一番大事なのは、サイズが合っていることです。シューズはラケットやラバーと異なり、価格が高いほど性能が高いです。しかしながら初級者であればそれほど激しい動きをしないため、各メーカーで一番安価なシューズでも問題ないです。シューズのメーカーとしておすすめなのはミズノとアシックスですが、気に入ったデザインがあるなら他メーカーでも良いでしょう。

 

 

(おわり)