ラバーの打球感(硬度)お話 つづき

最近、ラバー硬度について情報を集めています。

その中で考えたことと、気になっているラクザ7ソフトの硬度について書いていきます。

 

事実と異なる情報アリ

インターネット上では情報が錯綜していて何が何だかわかりません。

卓球王国編集部によれば、オメガVツアーDFはツアーの引っ掛かりの良いシートを踏襲しスポンジの食い込みを上げたものということですが、一般の方?のあるブログでは「柔らかいシートに…」と書かれていました。

打球感はシートとスポンジそれぞれの硬度の融合として構成されるわけですが、個人の打球感のみからシート・スポンジの硬度を推測している場合は注意しなければなりません。

 

主観による情報アリ

スポンジ硬度についてはメーカーカタログにて数値化されていますから、ある程度確かな比較ができます。しかし、ラバー全体の打球感が硬いか柔らかいかは、主観に拠ります。私が最近それを感じた例として、ラクザXを硬いと表現していたものが挙げられます。私にとっては、食い込みが良く硬度の割には柔らかい感じがするラバーなので驚きました。

 

これらのズレは、その人がそれまでに使用してきたラバーや打法の違いによって生じるのでしょう。私がラクザ7の食い込み感に慣れていたからXを柔らかく感じただけで、X自体は最近のスピン系テンションに比べるとコシが強いのかもしれません。

 

 

以上から得た注意点

ラバーの打球感を探る時には、

  1. 信頼できる情報源で、シートとスポンジがそれぞれ「硬い」と「柔らかい」のどちら寄りかを確認する。
  2. 自分と似た硬度感覚の個人ブログを探して、詳しい打球感を探る。

のが良いと思いました。

 

信頼できる情報源としてはメーカー公式サイトやカタログ、あるいは卓球王国等の卓球専門雑誌が適当でしょう。

私に似た硬度感覚としては例えば、ラクザXを球離れが早いと評する人よりも球持ちが良いとか食い込みが良いなどと評する人が適当と思います。

 

 

メーカー間の基準差

ここで最近気になっている疑問を一つ。

それは、

カタログでの硬度(=スポンジ硬度)は、ドイツラバーならばメーカーが違っても同じ基準なのでは?

ということです。

最近までメーカー間の比較はできないと思っていましたが、ドイツラバーはメーカーが違っても工場が同一ということと、カタログでの硬度値が似ていることから疑問が生まれました。 

 

 

ライズとラクザ7ソフト

まずTSPのカタログを見ると、次のような説明があります。

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これを踏まえてライズのスポンジ硬度を見ますと、35±3(日本基準)とのこと。

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これと同等のドイツ基準硬度は、40前後でしょうか。

XIOMで近いものを探すと…

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スポンジ硬度で言えばヴェガアジアDFやヴェガヨーロッパですね。

この二つに比べると、ライズはややコシが強い印象を受けましたから、シートが硬めでスポンジが柔らかめというのは間違いではなさそうです。

 

ここで件のラクザ7と7ソフトを見ますと、

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ラクザ7はドイツ製ですから、硬度が同基準という仮説を前提にすればライズに近いスポンジ硬度はラクザ7ソフトになります。前回より論理的に考えてみましたが、やはりライズに近い打球感(=ラバーの“コシ”を感じるような打球感)を求めるなら7ソフトが良さそうですね。また、ラクザ7を区別せずテンションラバーと呼んでいましたが実際には違う性質を持っていて、弾み方はむしろ高弾性に近いです。つまりぶつけた分だけ飛んでいくイメージです。

この点も、Xソフトにご不満な彼女にとっては良いのかもしれません。

 

(おわり)