読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

卓球と初心者指導(仮)

中学校の卓球部における指導について、主に考えていきます。

大型連休2017③ ~各生徒編~

①、②ではベンチワークに着目しましたが、今回は連休中に感じた生徒たちの成長等を各々に注目して書き留めようと思います。

実際の試合を観たのは1月以来ですので、随分とたくましくなったなぁ…と思う場面が多く嬉しいような寂しいような。全員をじっくり見られたわけではないので、印象に残ったものを挙げていきます。

 

ドライブ主戦型

エースのAさん

以前はバックへのツッツキに対して一本ツッツいていたところを、積極的にフォアハンドで回り込んでいました。またサーブの騙し性能が上がっており、同じモーションから下とナックルを使い分け、上手く三球目を打つ展開に持って行けていました。これは本人の努力と、外部の個人コーチの指導によるところと思います。

お父さんと会場でお会いし、コーチに教わっている内容などをお喋りしました。やはり同じモーションからサービスを使い分けること、ドライブの打点を落とさないこと、足でドライブを打つ意識を持つことなど、大切なことを徹底して指導されているそうです。

対カットでは回転をかけるドライブを連発して攻略していくため、ツッツキやカットの変化で崩されにくいです。

 

シェイク裏裏のBさん

フォアハンドの球威がグンと増しており、一番の武器はナックルサービスからの三球目攻撃です。およそヴェガエリートとは思えない、高く大きな音を鳴らして弾くことができます。サービスを出してレシーブのコースをよく読み、オールフォアで打って行くことができます。あとは下回転サービスからも三球目で圧倒できるとより良いです。サーブの種類は少ないものの、同じフォームから下とナックルを使い分けることができているため攻撃に結びついています。シンプルな分、相手のレシーブもシンプルにまとめられるのは、彼女のフォアハンドを活かすことに繋がっていると思います。

 

シェイク裏裏のCさん

Cさんは両ハンドで戦うタイプで、下回転に対する攻撃の威力はBさんにやや劣りますがバックハンドではこちらが上回っています。攻撃一発で持っていくこともできますが、一番の強みは、上対上のラリーからコースを突くあるいは甘いボールに対して強打していくことです。両面ヴェガヨーロッパからファスタークC1/G1に替え、球威が増しています。もともとヴェガが彼女のインパクトに負けている感じがありましたので、増したラバー硬度が球威に繋がるのも頷けます。

最初に用具を見た時には当然フォアがG1なのだと思っていましたが、後日よく見るとグリップレンズ側にC1が。聞くと、バックは弾くからG1の方がやりやすいとのこと。中学二年生で、よくもまぁここまで考えているなぁと驚かされます。

サーブの種類が最近、見るたびに増えています。新一年生として入部してくる経験者の子のサーブを真似しているとのこと。Cさん自身も卓球歴はすでに7,8年目なのですけれど。

現在、一般的なフォアの順横、フォアの巻き込み、フォア/バックのしゃがみ込み、一般的なバックサーブの大きく分けて4つのモーションからサービスを繰り出します。しゃがみ込みについては、以前全日本2017の映像を渡して「何か一つ発見できるといいね」と伝えたところ、サービスを真似することにしたそうです。加藤美優選手と笹尾明日香選手の試合だったので、加藤選手のしゃがみ込みを取り込んだのでしょう。やはりサービスは気に入ったものを真似するところからですね。なお、先述の新一年生の彼女は誰に言われるでもなくYouTubeで試合を観てサービスをどんどん真似していくそうです。とんでもない若手が入ってきます。

 

カット型

正直なところ、総合力ではDさんとEさんの間に差が付いています。素早く動くこととボールに合わせて臨機応変に動きを変えることに関して、Dさんが一般的な女子中学生より秀でているためです。しかしながら各パラメータを見た時、いくつか図抜けているものがEさんにはあります。総合力のDさん、”尖った”ステータスを持つEさんといったところです。

Dさん

大会期間中、右足首ー靴下から少しだけ顔をのぞかせるくらいの位置ーにテーピングが見られました。連休最終日にはなくなっていたので完全に復旧したのでしょうか。気になるところです。

 Dさんには大会・練習試合を通じて、「試合で攻撃すること」に挑戦してもらいました。攻撃できた数としては1セットに1,2本ですが、経験が少ないながら良いボールが入っていました。彼女の場合は後述のEさんに比べてツッツキの回転差が小さいので、多用するならスマッシュよりドライブかと思います。

ツッツキとカットを繰り返すという対攻撃型を想定した練習は、本職の攻撃型とやった方が良いレベルに彼女のカットは達しました。そこそこ打ってくれる人にはツッツキとカットの変化で勝つことができますが、攻撃力が無くツッツキだけで粘ってくる相手の方が厄介です。今後私と練習する時には、彼女のサーブから私がツッツキを多用し打つのは時々とし、Dさんがツッツキでチャンスを作って攻撃することを中心とします。

攻撃で得点するためと言うより、攻撃を混ぜることで変化を付けることを狙いとしています。ツッツキだけでもDさんは得点できるのでツッツキだけの相手には大抵勝てますが、そこに攻撃が混ざることで得点率を上げることができます。というのも相手が想定しないといけないパターンが増え、ラケット角度も大きく変えなければならず、さらに甘いツッツキを送れないというプレッシャーがかかるため、切ったツッツキと粒のナックルがより効くようになるのです。

ナックルサービスも持っているため、下回転がもう少し切れるとナックルからの三球目攻撃もしやすくなると思いますが、ここは練習量と相談です。


Eさん

サーブの回転量、種類がグンと増し、サーブ力はDさんを超えました。今回の練習試合では切れたサービスを多用しておいてナックルサービスを出し、スマッシュに近い三球目攻撃を華麗に決めました。

フォアのツッツキとカットがかなり切れており、バックのツッツキはドナックルと変化が大きいです。ツッツキの回転量の差もDさんを凌駕します。フォアもバックも押すようなツッツキと普通のツッツキを出せるため、同じ回転でも相手のラケットを弾いてオーバーさせることができます。自分の変化が大きい分相手の球にも変化が付くため、それに対応できるかは別の問題ですが…。

Eさんも、私と練習する時にはDさんと同様のメニューで良いと思います。サービスから変化を付けてあわよくばアタック、難しければツッツキ合戦の中で変化を付け打ちに行く練習をします。そして時たま私が打つようにします。この練習の中で、仕掛けるツッツキ+攻撃と、相手に簡単に打たせないツッツキの特訓をします。

 

 

前陣異質型

長身のFさん

大会は団体戦だったため、ダブルスとしての試合を多く観ました。サーブの回転が多いこと多いこと。下と上が同じモーションから出てきて、両方共にブチ切れています。弾みの抑えられた木材合板に粘着ラバーT-REXを貼り、手首を最大限にこねくり回してめちゃくちゃな回転をかけていきます。

これだけでも得点出来ていますし、相方の攻撃につなげるもよし、彼女自身の最大の武器ー高速プッシューでとどめを刺すもよし。このプッシュは速度だけ見たら県トップと言って良いでしょう。二年生に継承してもらわなければなりません。

 

 

(おわり)