選手ファースト

先日、市総体を終えてナーバスになっているAさんのお話を致しました。

彼女について、少し。

 

 

今週水曜日の練習予定を先週木曜日に作成し参加者を募っていたわけですが、それとは別件で、別の3年生Bさんから急遽練習したいとの連絡があり昨日練習してまいりました。

 

練習前にBさんと話したところ、Aさんも私と1対1で練習したいはずという言葉が出ました。その時点では水曜日の練習参加者がAさんのみだったので、その日は2年生をお休みにしたほうが良いか、Aさんに尋ねることにしました。

連絡をするとすぐに返信が来て、お休みでお願いします!とのこと。

申し訳ないけれど、総体前日なので…と断って、2年生はお休みにさせてもらいました。

 

先週の水曜日の練習時には素人さん?の大人の団体が5台のうち2台を使用しており、我々は私を除いて6人で2台を使う状況でした。もう一人3年生が参加していたこともあって、うち1台をAさん専用にすることも難しく。

打っていない間のAさんの表情を横目で見つつ、マンツーで打てた方が良かったかな…と思っていました。

 

先日の記事でも触れたように、Aさんはイベント作成後すぐに参加の意思を表明していました。彼女は自分から「2年生にはお休みしてもらいたい」と言ってくる人ではないので、これはこちらが本人の希望を聞き出してあげるべきとも考えました。今回は私の推察がそこそこ的を射ていたようで、それを掬い上げられて良かったです。

 

 

これは考えようによってはワガママと捉えることもできましょうが、私はそうは思っていません。これが“選手ファースト”だと捉えています。

私のもとに来てくれる選手たちは私に対してお金を払っているわけではありませんから、選手の方からああしてくれこうしてくれ、みたいなことは言いづらいかもしれません。そこはこちらから、選手として彼らが望むことを確認し、できるだけそれに添えるように動きたいと常々考えています。

 

学校の先生たちの中には平等とか公平という言葉に憑りつかれて、選手ファーストという感覚を理解できない人たちがいます。選手ファーストというのは何も、強い選手を優先して他は捨てていくという考え方ではないと思っています。ほかの選手にはきちんと説明して断りを入れアフターフォローもすることで、1人のワガママを優先されたという受け取り方は回避できるはずです。

私はお休みしてもらった2年生にはまた後日フォローを入れるつもりですし、彼らが3年生になって総体前に同じように望んだなら、またそれに添うようにするだけのことです。

 

選手が最終的に高い満足度を得るために、選手が望むことにできる限り応える。これは指導者を信じてついてきてくれた選手への、感謝の形でもあるのではないでしょうか。

 

 

 

(おわり)