直近の大会を意識しすぎない

新人戦の季節(?)になって参りました。

 

市総体、地区総体、県総体と、1,2週間ずつしか感覚を空けず大会が続きます。こういう時に、直近の大会ばかり意識していては成長はないと考えています。何故なら、大胆な技術革新が成されないからです。

例えばカット型のAさん、カットする展開に持ち込んで得点出来るまでにツッツキ・カットの扱いには慣れてきました。そういうステージにいる彼女に、試合が続くからとこの一か月カットばかりさせていてはその先への成長は望めません。彼女が今勝てない相手に勝てるようになるには、勝てないパターンを打開するための練習が必要です。つまり、カットそのものの精度を上げることではなく攻撃技術を含めた”今出来ないこと”を出来るようにすることが重要なのです。そういうことを指導する人間が理解して、選手本人に納得してもらうよう上手く説明しなければなりません。

本人の納得なしには、選手の中に不安感が募るばかりとなってしまいます。もちろん今使える技術が落ちないよう不安感が残らないようそれらの練習をしながらも、新たな技術の練習をそれと同じくらいの量やるべきと考えています。そうすればカット型として次のステージに進むことができ、ツッツキで粘られて負けるような辛酸を舐めることがなくなっていきます。

 

攻撃型も前陣異質型も同様です。バックハンドが苦手でまだ試合では使えないからとフォアハンドばかり振らせているようでは、いつまでたってもバックハンドが振れるようになりません。特に中学始めの1,2年生に、直近の大会を意識して苦手を練習させないような指導者の方には考えを改めていただきたいものです…。もっと長期的な視点で考えるべきです。

 

 

(おわり)