卓球と初心者指導(仮)

中学校の卓球部における指導について、主に考えていきます。

カット型への転向 ~個人練習編・第5回まで~

この記事では、カット型へ転向していくAさんとの個人練習について記録します。

ただし学校の練習にて、台上カットや台から離れてカットを飛ばす練習など、ある程度カットとお友達になる練習をこなしています。このような、力加減を見つける練習は大切と考えます。また卓球スクールに二年ほど通っていたので、中学始めでカット型になっていく選手とは状況が違います。

 

Aさんには気になったことは何でも質問してほしいと伝えてあり、私からも時々尋ねるようにしています。Aさんから頂いた質問とそれに対する回答も記録していきます。

 

 

 

第1回 (11/22)

[練習メニュー]

1.Fクロスで手だけカット

まずはスイングや捉える位置、感覚を掴むため腕のスイングのみでカット。

 

2.Fクロスでツッツキ一本、カット一本交互

ニュートラルの立ち位置から、右足を一歩前に出してツッツキ、右足を一歩後ろに引いてカット。左足が右足についていかないように。

(この時点ではツッツキの時両足が台のそばまで来てしまい、カットする時には左足も右足と一緒に後ろまで行ってしまう。左足がいくらか動くのは良い、右足を出すにはむしろ必要。重要なのは最後の一歩を大きく出すこと。)

 

3.Bクロスで手だけカット

 

4.Bクロスでツッツキのみ

粒高に慣れるステップを挟む必要があるので、こちらはツッツキ単体も行う。肘を支点に大きく、ツッツキを送りたい方へ向かってスイングすること。まずは浮くのを怖がらず、ボールの下を取ってみる。

 

5.Bクロスでツッツキ一本、カット一本

ニュートラルの立ち位置から、右足を一歩前に出してツッツキ、左足を一歩後ろに引いてカット。

 

6.Fストレートでツッツキ1本、カット1本

(さすがにストレートよりクロスの方がやりやすいらしい。本人はそういうけれど、入った時のカットはストレートの方がしっかりしている。距離が短い分入れるにはきちんと球威を抑えてコントロールしなければいけないためと思われる。)

 

7.バックコーナーへの下回転系サービスから、三球目ループ、五球目強打

Aさんは、中国のカット型が多用する逆横気味の下回転サービスに似たサービスを持っている。卓球スクールで教わったのかと尋ねるたが自作らしい。ラケットが一旦身体に隠れてインパクトの瞬間に出てくる良いサービスなので、このサービスからの展開を練習。まずは相手が”思わず”ツッツキしたくなるようながっつり深い下回転を出し、ツッツキに対してループドライブ、ブロックに対して強打。

カット型に転向すると言えども、今までに培ってきた攻撃技術をカット型として武器に出来るよう、攻撃練習もしていく必要がある。このパターンは実戦で発生しうるため重要。気を抜くとサービスが浅くなりがちなので時々声掛けをする。回転量はそれなりで良い、とにかくきっちり深く出すこと。

 

○サービスで第一に大切なのは分かりづらさ。同じようなモーションから回転差を付けられれば良い。そうやって出していく中で少しずつ回転量の上限が上がっていく。

○きちんと深いところにサービスを出せば、相手は思わずツッツキしてくれる。特に相手が女子選手、中学生であるので。何となく短いと、ツッツキとドライブの二択になる。仮に打たれても長く出せていれば時間ができる。

○相手が長いサービスを打とうとして立ち位置が台から少し離れたら、同じモーションからのフォア前が効き出す。将来的にはそれとの組み合わせで戦術を組み立てる。

○ループドライブは出来るだけ遅く飛ばしてみる。タイミングを外せば相手はブロックしづらい。ただし回転はたくさんかけるよう意識する。

 

8.バックコーナーへの弱下サービスから、三球目強打

実戦では7との組み合わせで効果を発揮する。同じモーションから回転量の少ない下回転を出し、相手に思わずツッツキをさせる。相手を騙すことが出来ていればツッツキがやや浮いて(ただし切れて)来るので、それを強打する。

 

9.Bクロスで反転ツッツキ(裏ソフトで1本、粒高で1本)

もともと裏裏であったことを活かすための練習の一つ。裏ソフトでのバックツッツキが切れていて滑り込んでいくようなツッツキなので、これを使わない手はない。また、反転に慣れる目的もある。

裏は小さく、粒は大きくスイングする。ただしどちらも鋭く。裏でのツッツキのスイングが大きくなりがちなので声掛けをする。裏ソフトであればボール2個分も動けば十分切れる、というか小さく動かしたほうが切れる。

 

10.Fカット1本、ドライブに対する強打1本

カットをツッツキされたボールに対して打って行くより、まずは上回転を上から叩きこむ方がやりやすいと判断。同じようなドライブを2本送り、カットした後スッと前に出て強打する。

強打の際のポイントはラケットを引きすぎないこと。右足に体重を乗せると同時にラケットをボールの後ろに入れ、スイングしながらボールをラバーで捕まえてから踏み込む。踏み込みながら当てる意識だと暴発しがち。

 

11.Fカット1本、カーブロング1本

初回ということで、目新しい技術も紹介。最初は感覚が良く分からないようであったが少しずつそれらしくなっていった。

浅いボールに対して使うことが多いので、大抵右足を前に出して腕でボールを押す。ポンッと”当てて”しまうと相手の回転で飛んでしまいコントロールが難しくなる。あくまで”押す”イメージで、長くラバーに接地させる。相手の回転を借りて、押し出す、送り出すイメージ。

 

 

第2回 (12/6)

 [練習メニュー]

 1.Fクロスでツッツキ1本、カット1本

前回の復習、まだまだこういう練習は必要。

 

2.Fストレートでツッツキ1本、Bクロスでカット

相手のバックサイドに集めるパターン。

 

3.Fクロスでツッツキ、Bストレートでカット

相手のフォアに集めるパターン

 

4.粒高のレシーブ

バック前に横下~横上を出し、粒高でレシーブする。自分からは何もせず、相手の回転を利用してスッと持っていく。私が最近教わった例のアレ。

 

5.粒高でのショート

 変化を付けようとするのではなく、出来るだけ何もせず相手コートに送るだけ。パートナーは軽く繋ぎ続ける。出来るだけ何もしないのが最大のポイント、こうすることでP1の特性により粒高だしい揺れる球が出る。これは感覚練習の意味合いが強いため、練習というより遊び感覚で2,3分やればよい。学校であれば休み時間に。

何もせず送り出すこの技術は、レシーブ・ブロック・カット全てに利用できる。特にレシーブで輝く。

 

6.バックサイドへのロングサービスに対し、ショートでレシーブ

5で培った感覚を実戦に近付ける。相手のサービスが巧く、回転が多かったり曲がったりするほど、この「何もしないレシーブ」は威力を発揮する。

 

7.バックコーナーへの下回転系サービスから、三球目ループ、五球目強打

 

8.バックコーナーへの弱下サービスから、三球目強打

 

9.バックコーナーへの下回転系サービスから、バックカット

実戦では7.8のパターンと合わせて、相手がレシーブからバックハンドドライブしてくるケースも考えられる。ここではバッククロスにドライブされることを想定し、バックカット。そこからバッククロスでドライブ対カット。

 

10.Fクロスでツッツキ、Bストレートでカット、フォアへのツッツキに対してループして次を強打

カットした後、ストップに対してドライブするパターン。一本目は回転を多くかけることを意識する。ループドライブは振ったら入る安定感が最優先。強打はスピードとコース。いないところを狙って思い切り叩き込む。

 

次回

  • ミドルのカット
  • 緩いドライブに対するカット
  • 「見る」練習
  • 粒高バックハンド
  • フォア粒ツッツキ

 

 

第3回 (12/13)

 [練習メニュー]

1.Fストレートでツッツキ,カットを1本ずつ交互

 

2.Fストレートでツッツキ,緩いドライブに対するカットを1本ずつ交互

 

3.Bクロスでツッツキ,カットを1本ずつ交互

 

4.Bクロスでツッツキ,緩いドライブに対するカットを1本ずつ交互

フォアもバックも緩いドライブに対してカットする時は、引きつけられる高さであれば引き付けて、切るのではなくまずはボールの後ろを取って前方へ送る。スイングは後ろから前になる。遠くに送るイメージ。あまりに減速が著しくて引き付けられない場合はを動かして調整しなければならない。将来的にはフォアサイドへの緩いドライブをは見逃さず攻撃していきたいが、ここでは緩いドライブに対するカットを習得するのが目的であるので我慢。

 

5.フォアミドルのカット

左足の位置を中心として、右足が円軌道を描くように動かす。移動後は右足が左足よりも左側に来ることもある。身体はネットと垂直方向に向く。こうなればカットのスイングをするだけの空間を、元来フォアミドルであった場所に作ることが出来る。

 

Q:「右足を引いてフォアカットしようとした時、ボールが左腕に当たってしまう場合はどうすればよいのか」

 

A:実戦ではそういうボールはバックカットで処理するはず。今回はミドルでのフォアカットの練習なので左腕に当たってしまっても気にしなくて良い。実戦でフォアカットモードに入ってしまってからこのままだと体に当たると察した場合は上体を仰け反らせたり両足で背中の方向へ飛んだりして何とかする。理想はそうなる前にバックカットだと判断出来ること。

 

6.バックミドルのカット

右足を軸に左足を引く。フォアカットと違い、こちらは左足が右足より右側に来る必要はない。なぜならバックカットは身体の正面でも足を引かずにカットできるからだ。フォアミドルへのドライブすら、右方向に大きくスイングしてしまえばバックカットでカバーすること自体は可能。

このことから、より多く練習しておくべきなのはフォアミドルのカットである。

 

ただしミドルへのドライブをフォア/バックどちらで処理するかは、一本前のボールをどう処理したかにもよる。また、自分の中で「この辺りまではフォアカット、ここからはバックカット」と境界を見つけておくと良い。

 

7.相手を見る練習

今回はバックサイドでバックカット。こちらが黒い面でドライブしていたらクロス、赤い面であればストレートにカットする。説明している段階では何とも難しそうに感じたようだが、やってみるとそれほど難しくない。

大切なのは相手のラケットだけを見るのではなく、台・ボール・相手を全て視界に入れながらぼんやりと(=ピントを合わせる必要はない)相手のラケットの動きを見ること。

この練習をすることで、相手がドライブするのかストップするのかをより早く察知し準備することが出来るようになる。特に卓球を初めて数年であればすぐに身に付く。後になってからでは時間がかかるので、今の内からやっておくべき。

 

最初のうちはカットのコントロールが怪しいため、黒と赤を識別出来ていてもコースが一致しない場合がある。それは選手の反応を見ればある程度分かるし、「今の、見えてはいたよね?」などと軽く確認すればよい。結果が違っていても、過程が正しければ褒める。こんなことで一々咎めたりはしない。

 

8.粒高バックハンド強打

Aさんがドライブ出来るので、まずは彼女に打ってもらって私がお手本を見せた。Fクロスにロングボール、クロスにナックルカット、バック前にストップを浮かせてもらい、前に出てストレートに強打。

同じことは難しいので、今回はバック前に下回転を浮かせて、少し離れたところから前に出てきて踏み込みながら強打してもらった。

 

ポイントはテイクバックを引かないこと。ボールの後ろにラケットを入れて前に振るだけ。振りは小さく速く。手首のバネ(≒しなり?)を使ってボールとラバーを正面衝突させる。つまり飛ばしたい軌道に対して垂直に当てる。前に出ていく時、左足で位置を調整し、右足で踏み込むと同時に弾く。飛び込んでいくイメージ。

実戦ではカットの後に前に出ながら打つので、その動いている向きに逆らわず正面方向に飛ばすのがオススメ。だからFクロスでカットしてからバック前を狙うならコースはストレートになる。ストレートだと相手のラケットがある場所に飛んでいくが、咄嗟に触らせればナックルゆえ落とすので大丈夫。迷わずパァン!と行くこと。

 

9.フォア粒ツッツキ

バック裏でツッツキしようとして反転したフォアにツッツキされた場合に備えて。あるいはツッツキをフォアに集められ、何とか変化を付けたい時のため。

無理に切ろうとせず(切ろうとしたところでどうせP1なら切れない)、ツッツキのような軌道を描くことと遠くへ送ることを意識する。切れていないと分かっていても、ほんの少し通常のツッツキに近い軌道を描くだけで相手が吹っ飛ばしてくれることがある。大切なのは、相手をほんの少しでいいから騙すこと。

 

10.表ソフトについて

この週末の大会で表ソフト使用者に当たることが分かっていたため、表ソフトに関する簡単な知識を伝授。

横目と縦目があること、これは見れば簡単に判別が出来ること、横目は少し球を持って回転がかかってくるけれど縦目は球離れが速いものが多くナックルが出やすいこと、ナックルに対しては無理に回転をかけようとしないでスゥーっと遠くに送ればよいことなどを伝えた。

 

次回

  • N字フットワーク
  • 「見る」練習 second stage
  • 反転ツッツキ
  • カット+粒高バックハンド
  • 浮いたフォア前強打

 

試合編① ~東京選手権予選~

4人で予選リーグ、1位のみが決勝トーナメント進出。

ペン粒一人、シェイク裏裏一人、シェイクフォア表バック裏一人。フォア表の彼女は代表候補の一人、彼女をBさんとする。

 

収穫

○サービスの良さ

これはいいぞと兼ねてから目を付けていたAさんのサービス。これをバックコーナーへ長く出した時、Bさんのレシーブはほとんどツッツキになっていた。Bさんにとってはレシーブから攻める必要はなかったというのもあるはずだが、サービスの軌道が低く滑り込んでくるようなので、ツッツキを誘導しやすいというのは間違っていないと感じた。

バックサイドを切るような弱下を出した時にもBさんはツッツキしており、回り込んで一発で打ちぬくことが出来た。やはりあのサービスは使っていける。

 

○粒高バックハンド

直前に練習したばかりであったが、バックサイドに浮いてきたボールを粒高で打ち込み得点することが出来た。低い下回転に対してもプッシュに近い謎の強打をし得点できたが、こちらは怪しい。つまり、リスクが高いので常用するものではないと考える。

 

○賢さ

フォア表の選手との対戦後、私が相手選手に用具を見せてもらえないかと尋ねたが拒否されてしまった。「見せてもらえなかったよ~」とAさんに話したところ、「(ラバーの)名前は分からないけれど、縦目でしたよ」と返ってきた。

数日前に話したこととは言え、表ソフトの話以外にも技術や戦術についてもいろいろ伝えている中でよく覚えていてくれたなと嬉しく思った。かつ忘れずにラケット交換にてチェックしている。Aさんは勉強もしっかりやっていると聞いていたが、なるほどこれは脳のパワーが高いなぁと。

ハナからAさんのことは信頼していたけれど、こういうことがあると私のAさんへの信頼はますます高まっていく。

 

今後の練習の軌道修正

○新要素を減らしていく

これまでは基礎的な練習をしながらも、カット型としてこういう技術を持っておくといいよという紹介的な要素を含むメニューも行ってきた。

この狙いは二つで、一つは本人のモチベーションを保つため。女子なので同年代の男子に比べれば我慢強いとは言え、ツッツキと慣れないカットばかりでは本人の満足度は上がってこないだろうと考えた。一方で、情報量が多すぎて混乱を招いた可能性もある。この辺りは本人とお喋りして確認しないといけない。

いずれにしても、さしあたって習得しておきたい一通りの紹介が終わるので、それらに触れながらもツッツキとカットを軸にするための練習が増えていくことになろう。

 

○技術単体の練習が必要

ツッツキ一本、カット一本というフットワークに重きを置いた基礎練習を多くやってきたが、ツッツキだけの練習が必要であることが分かった。というのも、強打するには難しいけれどツッツキも不安定になるような曖昧なツッツキや繋ぎが飛んできたときに困っているのが見受けられたのだ。

カット型の優位性の一つに、そういうボールをまとめて下回転に書き換えて相手に打たせてから展開出来る点がある。そうなるために、まずは曖昧なボールを下回転にして返球する練習をしないといけない。その先にあるのは、やや浮いたボールに対しても打点を揃えてカットに近いツッツキができることや、敢えて高い打点や通常より低い打点でのツッツキができることである。下回転で返球できる幅が広がれば、安心して打たせる展開に持ち込むことが出来る。今の時点では、どの高さはドライブでどこからはツッツキなのかを把握できていないと思われるし、本人もそう言っている。(本人が悪いとかそういうことではない。最初は出来ないのが当たり前で、今後練習していけばいいだけ。)

 

試合後本人に伝えたこと

Bさんを除けば、Aさんがシェイク裏裏で戦えば勝てたであろう相手だった。カット型としてのレベルがそこに追いつくまでは悔しい思いをすると思うけれど、それまでは私と一緒に辛抱しよう。

打たれてしまうとカットは難しかったと思うけれど、相手に打たせるところまでは行けている。打たせるツッツキ自体は良かったから、カットを練習していけば戦えるようになる。始まったばかりでこれから技術が身に付いて来るから、あなたが悪いんじゃない。結果をあまり気にしないでほしい。

Aさんとは第一回の練習後に負けて泣くことについてお喋りしました。

負けて泣く話への応答 - 卓球と初心者指導(仮)

試合後の表情を見ていると、これからだから気にしないでねという話もきっと通ったのだと思います。

 

 

第4回 (12/20)

 [練習メニュー]

1.Bストレートでツッツキ・カット交互

 

2.バック深くに下SV→Bクロスでツッツキ

Aさんのサービスから、相手がバックにツッツキを集めて来る展開に近い。

ツッツキの打点を揃えることに慣れる、特に曖昧な高さで飛んできたボール。表(spectol、薄)で引っかける練習を挟んだところ、粒でのツッツキが少し飛ばなくなったとのこと。飛ばなくなれば思い切りスイングして無理やり引っかけることが出来る。表を挟んだのは正解だった。

 

3.バック深くに下SV→Bクロスでツッツキ、途中でBサイドに1本ドライブ

ツッツキの練習+見る練習+カットの練習+フットワーク練習。

 

4.バック深くに下SV→Fストレートでツッツキ

パターン2と合わせれば、相手のバックにツッツキを集める展開ができるようになる。

もともとの感覚があるので、こちらは打点が揃うし安心して飛ばせている。かなり切れていてそれはそれで良いが、ツッツキの幅を広げていく必要がある。

切れていれば相手の一発目のドライブは回転量が多いものになる。それを上手く利用できる場合は良いが、掛けられると苦しい場合もある。そういう時のために回転量の少ないツッツキも必要。また、切れていて速ければドライブをかけさせない展開に、切れていてゆっくりなら相手に打たせる展開に持ち込める。打ってもらいたいなら相手が打ちたくなるようなツッツキを送らなければいけない。

 

5.バック深くに下SV→Fストレートでツッツキ、途中でFサイドに1本ドライブ

3も5も、今回はドライブのコースを限定して行った。次回以降は様子を見て、ツッツキに安心感が出てきたらドライブのコースは限定せず行っていきたい。ただし球速はある程度調整し、それでも難しそうなら「赤黒見る練習」を混ぜ込む。

 

6.N字フットワーク

Fツッツキ→Fカット→Bツッツキ→Bカット。コースは全てストレート。複数の技術やフットワークをいっぺんに練習出来て一見効率は良さそうだが、ニュートラルの位置に戻ることや最後の一歩を大きく出して安定を図ることなど重要なことを忘れてしまいがちになるようだ。つまるところ”忙しい”ので、メニューをこなすことが本人の中で目的になってしまう。これは現時点で行う選択としては失敗。

 

7.カット+粒高バックハンド

前回のステップアップ…は時期尚早だった。カットが思うように飛ばせるようになってからまた。単体でのバックハンドは練習しておこう。

 

8.バック深くに下SV→オールにツッツキ→こちらのバック対オールでツッツキ

 

9.バック深くに下SV→バックにツッツキ→3球目ループ→強打

ここでのサービスは下or弱下を自由に。自分の出す回転量によってレシーブを予想し、3球目を打つ練習。下を出したらループをする意識、弱下を出したらやや浮いて来るのを強打する意識を強めに持っておく。

 

次回

  • バックサイドでのカット+反転ツッツキ
  • ツッツキ・カットを2本ずつ交互
  • 粒高バックハンド
  • 粒高でのレシーブ

 

 

第5回 (12/27)

[練習メニュー]

1.Bストレートでカット2本、ツッツキ2本交互

粒高の感覚に親しむため、バックから。2本2本になっても足のステップによる調整を最優先。カットは厚く、ツッツキは薄く当てる。カットする時にボールの後ろからスイングが始まりがちなので、肘の高さがボールの高さと揃うくらいまで上げてそこからスイングするよう伝える。音とカットの軌道が明らかに変わり、安心感のあるカットになった。本人も「なんというか、すごくいい音がするようになった」と変化を感じている模様。

 

2.Bストレートでカット2本、反転ツッツキ2本交互

カットに対するストップの処理を安定させるための方法論。私がカットへ転向したての頃、粒高でのツッツキがなかなか安定せず反転を多用するようになった。その名残が現在でも活きている。Aさんの場合はまだ反転動作に不安定さがあるため間に合わないことが多いが、反転がスムーズにできるようになれば粒高ツッツキの代わりに使っていくことが出来る。

 

3.Fクロスでカット2本、ツッツキ2本交互

この日の学校練習で、先生からフォアカットがかかっていない等ボロクソに言われてしまったとAさんが嘆いていたので、フォアカットを見てみることに。

(卓球を競技として経験していない先生だから仕方ないけれど、修正するための方法論を示せないのだからせめて指摘する言い方は考えてほしい。直せる直せないに関わらず偉そうに指摘すべきではないし、直せないなら生徒と一緒に考える姿勢を示すべきだ。)

 

いくつかの要因が重なって、バックカット同様スイングがボールの後ろからになっていたため、以下の点を伝えた。(同時ではなく、1つクリアしたら次…というようにしたが、いろいろ言い過ぎかしら…。)

  1. 肘をボールの高さに合わせて振り下ろすこと
  2. テイクバックを取ってからボールを引き付る間にラケットがボールに近付いていかないよう意識すること
  3. 顔がボールに近付いていかないよう上体の形はあまり変えず、出来るだけ両足の間隔や膝のクッションで高さを調整すること

こちらのドライブの高さのズレによりインパクトまでのカットスイングの大小がずれて回転量に幅はあるものの、腰辺りの高さでカットできた際には回転がかかってきた。

カットに右向きの回転が混ざる癖があるが、これは少しずつ修正した方がいいかなと考えている。これについては別の記事で。

 

3年生のカット型も県大会で勝てるところまで行ったが、かつて同じようにフォアカットの回転がかからない時期があった。ということもAさんに伝えた。少しずつ出来るようになるから大丈夫。支援する側が焦ってはいけない。

 

4.粒高バックハンド

下回転をバック前に浮かせて弾くところから。少し台から離れて、左足で軽くステップ、右足のかかとから踏み込みながらスマッシュ。Aさんの場合ラケットヘッドが上を向くことが多いが、この状態で手首を使って弾くと面が下を向きがちになる。ラケットヘッドを横へ向ける(=肘とラケットを同じ高さに持っていく意識をする)よう伝える。

 

5.カット+バックハンド

直接バックサイドへドライブを出し、クロスにバックカット、バック前にストップを浮かせてそれをスマッシュ。粒高バージョンと反転しての裏ソフトバージョンもやってみたが、粒高のままの方がまだ安心できるらしい。

 

6.粒高ショート

”何もしない”ショート。粒高を使うベースであり、これ自体が相手にとって嫌な球質を生む技術でもある。カット型にとっては主にレシーブや台上に応用するための技術。

欲をかかず無の心で、とにかく相手の威力を借りることを念頭に置く。ただし打点にだけは注意する。ボールが上がり切る前に当てることでボールを低くすることが出来る。

 

7.上回転に対する粒高レシーブ

Bサイドにロングサービスを出し、それに対してショートでレシーブ。

これを使う場面は、相手がBサイドへのロングサービスからカットでのレシーブを待っており、素直にカットすると展開が悪くなるような時。カットレシーブに対してオールフォアでバックを潰して来ようとする相手に対してショートでのレシーブを使うと、カットより遙かに早いテンポで返球されるため相手は簡単にオールフォアで行けなくなる。クロスにレシーブすればバックを使わせることができ、そうすれば一旦足が止まった状態からスタートできる。

テンポが早く、かつ強打をさせないことが重要なので、バウンド直後を捕らえる意識が重要。それでいて、ボールを速くしようなどと欲はかかないこと。色気を出すとコントロールを失う。

 

8.下回転に対する粒高レシーブ

対上回転よりも少しだけ面を上に向けて、台と平行にラケットを滑らせる。当ててからを長くすることで球が飛び出さず、一瞬ラバーでボールを持つことができて素敵な球質になる。また当ててからスイングの方向を変えて送り先を変えることもできる。

まずはバック、次に当ててからをより長くしてバックの深いところを狙ってもらう。最後に、当てる直前までバックを狙う気持ちで、当てる瞬間にフォア狙いへ切り替えるバージョンを練習。

 

9.バックへ下SV→オールにツッツキレシーブ→BvsALLでツッツキ

Aさんの下回転系サービスから、相手がツッツキで粘ってきたような状況。相手のバックを潰すイメージで、ボールはゆっくり飛ばすこと。そうやって自分の時間を作れば、相手のボールや姿勢を見てチャンスを窺い攻め込むことが出来る。ツッツキした後ニュートラルの構えに戻る意識をしつつ、相手のラケット角度を見てコースを予想する。(フォアツッツキをした後はフォアモードのまま待ちがち)

数分ツッツキをし、その後は裏と粒の変化を使ってチャンスを作り攻撃するパターンへ移行。ただしツッツキはゆっくり飛ばすものを中心に。時々速いのを混ぜる。

 

(10.バックへ下SV→オールにツッツキレシーブ→3球目攻撃)

9からの流れと前回までの練習の様子からレシーブをオールにした方が良いかと考えてこうしたが、難しかった。それに、私自身の練習でコーチから与えられるメニューを思い出すと、レシーブはバックサイド一点であった。よってメニューをすぐに変更。

 

11.バックへ下SV→バックサイドにツッツキレシーブ→3球目攻撃

サービスの回転量はお任せ。バックサイドに下系の枠の中で自由に。持ち上げるのか、強打するのかをはっきりと。強打する時も、ただ弾くのではなくきちんと球を持つこと。

サービスにおいていろいろと工夫をしている様子が見られ、1本一際様子の違うサービスがあり、見事な三球目強打が入った。これには思わず「今のは仕掛けたね?」と聞いてしまった。答えはYes。

 

次回

次回は2018年になってから。日が伸びて学校の練習が少し長くなるため個人練習の時間はやや短くなってしまうが、それでもAさんとお母さんは構わないとのことだったので今しばらく続きます。

次回以降はこれまでのメニューを繰り返していくことになるでしょう。

  • ツッツキ+カット
  • 粒高レシーブ
  • サービスからツッツキ
  • サービスから3球目攻撃

この辺りが中心になるかな。

 

 

(つづく)