後発のテンションラバーが全ての性能面で高弾性を上回っているような気がしてしまいますが、実際にそうではないことを最近実感しました。
初心者向けのラバーについて考えるに当たり、必ずしも高弾性<テンションラバーでないことをお伝えしようと思います。
高弾性の良さ
テンションラバーと比べて最も優れている点は、「与えたエネルギー分だけ飛んでいく」というところです。 テンションと違い勝手に飛んだりかからないため、軌道や飛距離をイメージしやすいのが高弾性裏ソフト全体の特徴です。
このこと自体はよく言われることなので耳にしたことがある方も多いと思いますが、どれほどの方が実感されているでしょうか。
別の記事でも言及しましたが高弾性の弾みというのは階段関数的で、自分の力の量を少し変えただけで飛び方が大きく変わります。
テンションに比べれば調整が難しいとも言えますが、テンションの味を知る前に高弾性で力の微調整を覚えておくとよりテンションの力を引き出すことが出来ます。
また、ミスしたときに答え合わせがしやすいです。今のはもう少し速く振らないといけなかったなとか、もっと強く当てないといけなかったななどと、力の量に関して分かりやすいと言えます。
勝手に飛んでいかないという性質は、回転をかける際にも効果を発揮します。回転をかける感覚が未熟であってもラバーに留まる時間が長いため回転をかけやすく、自分で回転をかける感覚を身に付けやすいです。
回転をかける感覚が未熟なままテンションラバーを使うとかける前に飛び出してしまい、ドライブでもカットでもオーバーミスが増えます。
テンションラバーの特性により勝手にある程度の回転はかかりますが、自分で回転を増すことが出来ず強烈な回転をかけることができないままになってしまいます。
基礎技術がしっかりしている人にとっては、テンションラバーは自動的に弾みや回転を増してくれる頼もしいラバーです。 しかしそうでない人にとっては、勝手に飛び出さない高弾性の方が弾みや回転の操作がしやすいのです。
ですから「高弾性はコントロールが良い」というような表現がされるのです。
コントロールが良いと言っても、必ずしも弾みが弱いとは限りません。マークVやライズのような安価な高弾性であってもきちんと弾みます。特にインパクトが強烈でない人についてはその辺のテンションラバーを使うより弾んだり回転がかかったりします。
初心者であっても、すぐに楽しみたいからいいんだという方はテンションラバーを使っても問題ないでしょう。しかし中学校で卓球を始める子供たちを長い目で見た時、最初は高弾性を使っておいた方が良いと考えています。
↓高弾性からテンション系ラバーに変更した中学生から印象的な感想を得ました。↓