これはカット型の三年生二人が一年生の頃、カットの練習として最初に行ったものの一つ。(当時はもう一つ、遠くからボールをとにかく遠くに飛ばす練習も行った。この二つを巧く配合してカットを行うことで、いろいろなボールに対応できる。)
目次
[手順1] カット性ブロック
まずは前陣で、フォア打ち程度の威力のボールをカット性ブロックする。
この時相手のボールが緩いため、こするだけではうまく飛ばない。
ラケットを立てて下にストンと落とすイメージを持ちつつ、ラケットを後ろから前へ振る。切るというよりボールをラバーの上で転がしながら相手コートへ送る感じ。
この段階では腕と身体の少しの捻りだけが使えていればよい。
力が抜けない時は
力んでしまったりボールを飛ばす距離がなかなか合わなかったりする場合には、上回転のフォア打ちを少し行う。
通常のフォア打ちだけでなく、台の中に弾ませたボールを打つところから始めるパターンも行う。この時は台の中で、さながらストップをするような力の入れ方のラリーを目指す。
最初は台に収めるのに苦労するかもしれないが、その中で力を抜いて球威を吸う感覚を覚えてゆく。
力を抜いて上手く当てながらボールを転がせるようになり、ラリーが続くようになったら手順2へ移行する。
[手順2] 一歩下がってカット性ブロック
手順1を行った位置から1歩下がって同じことを行う。
1よりも少しだけスイングを大きくし、遠くへ送る感覚をより意識することが目的。
また、1ではあまり使わなかった下半身を使うことも同時に始める。具体的には二つ。
- スイングしながら少し膝をクッションのように使う。これをこの段階でやっておくと、下がってカットする時に相手ボールの高さが多少ズレても膝を使って対応できるようになる。
- (フォアカットであれば左足を)ピアノのペダルを踏むように動かす。こうすることで、後方から前方へ体重移動のイメージがしやすい。さらにつま先で吸収することにより、体重移動のエネルギーがボールに丁度よく伝わって包み込むような当てる(飛ばす)カットができる。踵もつま先も最初から床についたままだと体重移動に急ブレーキがかかってボールが吹き飛んでしまう。
相手との距離が少し遠くなるため、その分こちらの送球のエネルギーを増やす。
そうは言っても1と同じ感覚でカットさせることが大切なので、まだまだ軽めの繋ぎドライブが良い。
[手順3] カットしたい位置まで下がる
2で膝クッションの利用になれたら、自分がカットしやすい位置まで下がってカットの練習を行う。
今回は特に「大振りで切ること中心になってしまうことからの脱却」を目指したため、2までの感覚(特に当て方)を出来るだけ保ったまま、身体の使い方を少し大きくしてカットするようにさせる。
スイングは2までよりも大きくはなるが、切るだけのカットよりはコンパクトで素早くスイングできる。